成果をだす、習慣化の方法

習慣化できない理由

この記事を読んでくださっている方の中には、良い習慣を生活に取り入れようとしたことのある人が多数おられると思います。読書習慣、運動習慣、学びの習慣など。

しかし、いざ決心して始めてみたけれども、長続きしなかったという経験はないでしょうか。

なかなか習慣化させることができない」。そんな悩みを持っている方も少なくないと思います。

習慣化できない自分のことを、「ダメなやつ」と思ってはいないでしょうか。

しかし、何かを習慣化できないのは、あなたがダメな人だからではなく、
取り組み方が間違っているからなんです。

実は、習慣化できない理由は、
「○○しよう!」という意欲や意志力だけにたよっているからなんです。

自分の意志力のみにたよることは、脳科学や行動経済学によって間違いであることが分かっています。
通常、人の意志力はそんなに強くないのです。

良い習慣を持つことに成功した人の多くは、自分の意欲や意志力にたよるのではなく、「成果をだす方法を取り入れていた」のです。

もし習慣化できていないのであれば、あなたが成果をだす方法を、知らなかったというだけなのです。

成果をだす、習慣化の方法

①「イフ・ゼン(If―Then)プランニング」法

これは、「もし~ときに○○をする」ということです。
たとえば、「毎日、もし朝の6時になったら読書をする」という計画です。
人は、具体的に「いつ、何をするのか」ということが決まっていると、あまりめんどくさいと思わずに行動にうつしやすくなるのです。

もし、時間を決めずに、「毎日読書をする」という計画を立てたなら、あなたの脳は、拒絶反応をしめします。

なぜなら、あなたの脳は「読書をしなさい」という指示を出されたままの状態になり、プレッシャーに感じて、「めんどくさい」という感情を生み出してしまうからです。
ですので、「脳を疲れさせない指示の出し方が重要」なのです。

「もし~時になったら、〇〇をする」と、具体的に「時間」を決めていれば、脳に負担をかけずにすみます。

②最初のステップをかんたんにする

「イフ・ゼン・プランニング」だけでも脳への負担を減らして、だいぶ行動にうつしやすくなります。けれども、それでもまだ「めんどくさい」と感じたり、後回しにすることがあります。


この対策として、「習慣化したい行動を細分化して指示を出す」という方法があります。

たとえば読書習慣なら、「もし6時になったら読書をする」というとき、「本を読む」という動作をもっと細かくするのです。
「6時になったら、本を机の上に置く。」
「椅子に座る」
「本を開く。」
「1行だけ読む。」
「次の行も読む。」
というように。本を読むというハードルの高さを低くするために、動作を細分化すればいいのです。

「本を机の上に置く」というのなら、かんたんにできます。


こうやって、行動にうつしやすいかんたんなステップからはじめて、次のステップにうつしていけば、目的の「読書」まで、スムーズに進むことができます。

私もかつては習慣化することが苦手だったのですが、「イフ・ゼン・プランニング」と「最初のステップをかんたんにする」方法を取り入れてから、毎日の読書と運動を習慣化することができました。
今では、読書や運動をしないと気持ち悪く感じるほどです。

もちろん、今でも、「めんどくさい」と思うことは、たまにあります。
しかしそんなときでも、2つの方法を用いることで、本を読み、運動をすることができています。

最初の小さな一歩を踏み出せば、「作業興奮」の状態になり、自然と意欲が出てくるのです。
意欲は、実際に行動をするときに生じるのです。

ですから、目的の行動につながる、かんたんな動作からはじめていけば、5分後にはやる気になって、読書や運動に取り組めている状態になるのです。

まとめ

ポイント1 習慣化するには、意志力のみにたよらない

ポイント2 成果をだす、習慣化の方法を取り入れること

①「イフ・ゼン・プランニング」

習慣化したい行動を開始する時間を決めておく

②「最初のステップをかんたんにする」

習慣化したい行動を細分化する。そして、実行可能なかんたんな動作から始めていく。

「知恵は、それをつかむ人にとって命の木。知恵を保つ人は幸いである。」

箴言3章18節

 

参考文献

『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』ハイディ・グラント・ハルバーソン著 2007年 ディスカヴァー・トゥエンティワン

『先延ばしは1冊のノートでなくなる』大平信孝著 2017年 大和書房

Xにて

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