人生では、自分ではどうしようもないことが起こるものです。
失業、パートナーとの別離、家族の病気、身近な人の死など。社会保障だけでは、生活できなくなるケースもあります。
そんなときは、自力で状況を好転させられるとは、思えないかもしれません。
もちろん、「なんとかして仕事を見つけよう」、「家族を支えよう」、「心の友を見つけよう」と努力をして、「せめて気持ちだけでも明るく持とう」とすることでしょう。
しかしながら、なかなか結果はでないものです。
人生を好転させるために、さまざまなアプローチを試し、ベストを尽くしたのに、目標が達せられないと、「もう何をしてもダメだ」と感じるようになります。
そうやって状況がよくならないまま時間が経つと、次第に絶望的な気持ちになり、「自分の人生はダメだ」と思い込んでしまうのです。
しかし、あきらめるのは、まだ早いのです。
なぜなら、まだ、人生の半ばだからです。
残された時間が、1ヶ月もないというのならまだしも、80歳未満の人が、自分の人生を評価して、「ダメだ」と判断するのは、早計なのです。
確かに、今の時点であきらめてしまえば、そこで終了です。
けれども、あなたが40代、50代、あるいは60代ならば、「自分の人生はダメだ」と判断を下すのは、早すぎるのです。平均寿命を考えれば、60代の人でもまだ20年近く時間があるのです。
ケンタッキー・フライドチキンの創業者、カーネル・サンダースは、65歳で起業しました。
その理由は、支給される年金だけでは、とても暮らしていくことができなかったからです。
お金はない、体力もない、有るのは、家族と中古車1台と、かろうじて動くヨボヨボの体だけ。
そんな状況から、世界に名だたる企業を創立したのです。
実は、どんなにダメだと思える状況にあっても、人生を好転させる方法があるのです。
この記事では、私の師である、人生のメンターから教わったことを、みなさんと共有したいと思います。
私自身、メンターからの教えを実行することによって、「もう詰んでいる」と思っていた状況から抜け出すことができました。
それだけでなく、自分自身を100%使い切る、生き方へと位置づけられたのです。
人生を変える方法
人生を好転させる方法、それは、
「認識」と「行動」を変えることです。
この2つを行うことで、人生を一変させることができます。
①認識を変える
人生を一変させるために、最初にすることは、ネガティブな思い込みを捨てることです。
「自分にはできない」
「自分には無理だ」
「解決策がない」
というネガティブな思い込みを捨てましょう。
あなたが、「~できない」と思うのは、これまで何かに挑戦して、うまくいかなかった経験があるからだと思います。
そうした失敗体験の繰り返しによって、「今度もきっと無理だろう」と思い込むようになったのです。
しかしながら、それは、認識が間違っています。
なぜなら、過去のあなたと、未来のあなたは同じではないからです。
過去のあなた≠未来のあなた
昨日までどうだったか、ではなく、
「今、このときに、何をするか」が重要なのです。
もちろん、昨日までと同じように過ごせば、何も変わらないままです。
けれども、「今、この瞬間から、新しいことを行えば」、あなたの未来を変えることができるのです。
人生を変えたいなら、過去を見るのではなく、
未来を見据えて、今すべきことを行うのです。
忍耐は必ず実を結ぶ
そうは言って、ほとんどの人は、数回のチャレンジであきらめてしまうのが実情だと思います。
頑張っても、せいぜい10回までと言われています。
数回のチャレンジで上手くいくなら、みんな上手くいっているはずです。
ところが実際は、そうではありません。
目標を達成するためには、あきらめずにやり抜くことが大切なのです。
成功への鍵
師匠は大切なことを教えてくれました。
「自分にとって一番大切なことを決め、少しでもよくなるように、猛烈に行動する」。
自分にとって一番大切なことがわかれば、私たちは、あきらめずに頑張り抜くことができます。
そのためにも、死ぬまでに達成しておきたいことが何かを明確にする必要があります。
*自分が一番大切なことを知る方法は、別の記事で扱います。
記事の冒頭で紹介したカーネル・サンダースは、うまくいかなくても、あきらめずにやり続けたことで成功をおさめることができました。
事例1 カーネル・サンダース
フライドチキンのレシピの売り込み
65歳で引退したサンダースは、年金の支給額を見て、あっけにとられます。
とてもその額では、家族3人が暮らすのは無理でした。「これまで、まじめに年金を払ってきたのに…」
「これからどうしていけばよいのか…」
彼は、このときどうしたでしょうか?
怒って年金局に苦情の電話を入れたでしょうか。それとも、社会の不平不満を言い散らしたでしょうか。
いいえ、違います。
サンダースは、家族が生活できるお金を、自分で作り出そうと決意したのです。
そして彼は、自分自身に問いかけます。
「わたしは世の中の人々のために何ができるだろうか?」
サンダースは、「自分が持っているもののなかで、世の中で役立ちそうなものはないか」と考えました。
「自分の売りは何だろう?」
「お金はない、体はヨボヨボ。家族と中古車1台しかない老いぼれに何ができるだろう?」と。
そのとき、アイデアがひらめきました。
「そうだ。フライドチキンのレシピがある。かつて経営していた店で好評だった。このレシピをあちこちのレストランに売ったらどうだろう。そうすれば、お金になるかもしれない」。
けれども、すぐに思い直しました。
「それはダメだ。レシピを売るだけでは家賃も払えない…」。
再び、考え直していると、新しいアイデアがひらめきました。
「レシピを売るだけでなく、調理法も実演して教えれば、だれでも作れるようになる。
教えたレシピで売り上げが伸びれば、その分の何パーセントかはもらえるだろう」。
このように、アイデアだけなら、思いつく人は多いことでしょう。
けれども、サンダースの場合は、それだけではありませんでした。
彼は、アイデアを考えるだけではなく、それを実行したのです。
サンダースは、中古車にチキンを揚げるための圧力釜と秘伝のスパイスを積み、家族と一緒にレストランを巡ります。
車中泊をしながら、レストランのドアを叩き、オーナーに自分のアイデアを説明して回りました。
「すばらしいチキンのレシピがあります。これを使えば売り上げが伸びるはずです。伸びた分の何パーセントかをわたしにください」。
けれども、ほとんどのレストランはサンダースを鼻であしらいました。「わかったよ、じいさん。とっとと帰ってくれ。その間抜けな白いスーツはいったい何なんだ?」
相手からすれば、フライドチキンのレシピを売りつけようとする怪しげな老人です。
売り込みを始めてから2年間、断られ続けたのです。
断られた回数、なんと、1,009回です。
しかし、サンダースはあきらめず、ついに、成約を得ることができたのでした。
1,010回目にしてやっと、最初の契約を取ることができたのです。
断られ続けても、あきらめずにやり続けたからこそ、今の成果があるのです。
その後は、みなさんがご存知のとおり、世界的な企業になっています。
事例2 ウォルト・ディズニー
ディズニーランドを作るとき
ディズニーは、ディズニーランドのビジョンと構想を携えて、銀行に融資を頼みます。
しかし、融資を302回も断られたのです。
どの銀行からも「頭がおかしなおじさん」としか思われませんでした。
しかしながら、ディズニーには
「ビジョン」と「夢を実現するという固い意志」があったのです。
そのため、あきらめずに、融資をお願いし、303回目に融資を勝ち得ることができたのでした。
【成功するためのポイント】
- 拒絶されても、絶対に投げ出さないこと
- 「ノー」と言われても、決してあきらめないこと
成功する人は、何があっても、自分の夢、自分の目標を実現しようとするのです。
困難な状況にあるとき
困難な状況にあって、辛く苦しいとき、サンダースと、ディズニーのエピソードを思い起こしましょう。
忍耐強くがんばって、状況を打開した成功例を思うことで、「自分もできる」と言い聞かすことができます。
どんな困難も、永遠に続くことはありません。
辛いことも、一生続くことはありません。
今の苦しみも、必ず過ぎていきます。
失敗して、そこであきらめれば、失敗のまま終わります。
けれども、あきらめずにやり続けることで、成功を勝ち取ることができるのです。
これまでうまくいかなかったのは、途中であきらめてしまったからです。
人生を好転させるためには、まず、
「自分にはできない」
「自分は無力だ」
「解決策がない」というネガティブな思い込みを捨てることです。
そこから、未来が拓けていきます。
②行動を変える
認識をポジティブに変えた後は、とにかく、目標を達成に向けた行動をすることです。
自分の価値観の中で最も大切なことにそった目標を決めたら、目標に少しでも近づけるように、猛烈に行動することが必要です。
そして、猛烈な行動と同時に心がけることがあります。
1)今すでにあるものに感謝する
目標に向かって行動しても、すぐに結果が出るわけではありません。
そのため、状況が変わらずに、みじめな思いになることもあります。そんなときには、今すでに与えられているものに感謝することが大切になってきます。
辛いときには、どうしてもネガティブ思考になり、自分に無いものや、まだできていないことに意識が向かってしまいます。
「お金がない」「才能がない」「人脈がない」などと。
そのため、今すでにあるものに感謝することで、ポジティブな面に意識を向けることができるようになります。実際に感謝をすれば、ドーパミン(幸福感)、セロトニン(癒し) オキシトシン(リラックス)・エンドルフィン(脳内麻薬物質)が分泌され、心のエネルギーが回復することが脳科学や医学によって立証されています。
今すでにあるものへの感謝の例
- 親友がいること
- 家族がいること(愛するパートナー、子どもがいること)
- 五体満足なこと
- 好きな音楽を聞けること
- 美しい景色など
何でもいいので、自分が感謝できるものを探して、感謝してみてください。ポジティブな気持ちを保つことができます。
2)自分の望むものに意識を向ける
困難な状況にあるとき、直面している問題自体のことを考えるのではなく、「解決策」や「改善点」に集中することが大切です。
「なぜこんな状況になったのか」、「どうしてなんだ」と考えてもネガティブな気持ちになるだけです。それよりも、「どうやってこの状況を乗り越えようか」「どうすれば解決できるか」と考えた方が、力が湧いてきますし、実際にうまくいくのです。
3)うまくいかなくても「自分を責めない」
こんな状況に陥ったのは、「自分が無能だからだ」、「自分がダメだからだ」と自分を責めないようにしましょう。自分を責めれば、ますます、ネガティブな気持ちになり、悪循環に陥ってしまいます。
そうならないためにも、「今は嵐に遭っているだけだ」と考えるようにします。
自分が、人生において本当に成し遂げたいと思うことのために、正しい知識のもと正しい努力をしていれば、必ず、嵐は過ぎ去ります。
4)新しい方法でチャレンジする
今までと同じことを繰り返しているのに、違う結果を望むのはお門違いというものです。
人生を変えたいと思うなら、今までとは違う、新しい方法で行う必要があります。
目標を達成するためには、柔軟さをもって、様々な方法を試しながら行動していく必要があります。
まとめ
人生を変える方法
①認識を変える
「自分にはできない」
「自分は無力だ」
「解決策がない」
といったネガティブな思い込みを捨てる。
そして、成功するまで行動すると決意する。
②行動を変える
目標を達成するのに役立つ行動を猛烈に実行する
行動し続けるために
- 今あるものに感謝する習慣をもつ
- 自分の望むものに意識を向ける
- うまくいかなくても「自分を責めない」
- 新しい方法でチャレンジする
人生を変えたいと願っているあなたの決意が全うされますように、祈っています。
自分にとって一番大切なことを見つけるワーク