幼稚園の息子が、遠足でどうぶつ園に行くことになった。
息子がどうぶつ園に行くことを知らずにいたある晩、息子から質問された。
息子「パパ、ライオンはにんげんをたべるの?」
私「う~ん、ふだんライオンは人間が暮らしている所にはいないから、食べることないんじゃない。でも、自然の中でばったり会ったら食べられるかもね」
息子「ふ~ん」
そのときは、これでライオンの話は終わった。
ここ最近、テレビ番組のダーウィンでライオンの兄弟のドキュメントなどを一緒に見たりしていたので、そのときのことが心に残っていて、こんな質問をしてきたのだろうなと思っていた。
何日か経ってこんどは、
息子「ゴリラはつよいの?」
と質問された。
以前一緒に番組を見たときの知識をまじえてゴリラは強いことを教えた。
私「ゴリラが物をつかむ力は、大人の男の人の5~6人なんだって。
腕もとても太いでしょ。あんな手で、バーンてされたら人間は吹っ飛ぶんじゃない」
と無神経に答えてしまった。
息子「じゃ、あたまバーンてされたらブシャとなるんじゃない」
と穏やかならぬことを言ってきた。
あまり良い流れじゃないと思って、
私「でもゴリラはいきなり人を襲ってきたりすることはないから大丈夫だよ。人がゴリラのお家に近づいたりしないかぎり襲われることはないから大丈夫だよ」
と言ってなだめておいた。
息子「ふ~ん」
その次の日も、
息子「ライオンはつよいの?」
とか、やたらとライオンやゴリラのことを聞いてくる息子。
ダーウィンを見るのが合わなかっのかもなと考えていたところ、妻から息子ちゃんが「こんど遠足でどうぶつ園に行くんだけど、『コワイからいきたくない』と言ってるの」と聞かされた。
それでこの2週間、ライオンやゴリラの質問をしてきていたのかと納得。
息子に、
私「どうぶつ園はちゃんと檻があって、さらに柵もされているから、人がいるところに動物は来れないから大丈夫だよ。動物を見る人が襲われることはないから。」
と説明しておいた。
それでも恐がっていたので、どうぶつ園の動画を見せて安心させようとしたが、あまり納得できていないようだった。
遠足の前日には、
息子「ちょーしがわるいから、あしたはえんそくにいけない」
と仮病を使っていた。
ついに遠足当日、妻に諭された息子は、思い詰めたような顔で
息子「◯◯(自分の名前)、しぬかもしれないけど、えんそくいってくる」
と決死の覚悟で遠足に出かけたのでした。
カワイらしいエピソードですが、5歳ながら死を覚悟して遠足にのぞむ息子は、我が子ながらすごいと思ったしだいです。
おわり