第5章 豊かさをもたらし喜びの源になるキャリア
今回は、『お金と引き寄せの法則』(エスター&ジェリー・ヒックス著 本田健訳)より、豊かさをもたらすキャリアについて学びます。
1.キャリア/ライフワークについて
一般的に多くの人がキャリアについて考える時、生涯一つの会社、あるいは一つの業種ということを想定します。
けれども、高次の存在であるエイブラハムは、そんなことにこだわる必要はないと言います。
なぜなら、
「人は色々な側面を持ち、成長・拡大する存在だから」
『新訳 お金と引き寄せの法則』242頁
です。
また、
「人は人生で起こる様々なことにインスパイアされる」
前掲書
からです。
そのため、一つの会社や業種に縛られ続ける必要はないのです。
一貫性を持つことは大切です。
けれども、人は日々成長し進化しています。社会状況も大きく変化していますので、かつて最善だったものが、今の状況や自分の好みといつまでも合致しているというわけではないのです。
ですので、生涯一つの職業、いわゆるライフワークということにこだわる必要はないのです。
それよりも重要なことは、幸せであり続けることです。
私たちが問題にすべきことは、
「ずっと幸せに暮らすこと」
前掲書 244頁
なのです。
- ずっと楽しく暮らす
- 楽しい人生経験をする
- 喜びを探求する
これこそが、ライフワークであり、生涯追い求めることなのです。
2.幸せの基準は自分で決める
私たちにとって大切なことは「幸せであり続ける」ことです。
ただ、何が幸せかは人それぞれです。
それなのに、しばしば他者や社会が幸せとしている生き方を、わたしたちは追い求めてしまうのです。
それというのも、私たちは幼少の頃から、親や先生たちから皆と同じようにすることが安全であり良いことだと教え込まれてきたからです。
ですので、一般的に幸せとされている生き方こそが最善だと思い込んでしますうのです。
そればかりか、日本では「皆と仲良くするように」という「和」を重んじる価値観が古くからあり、他者を必要以上に重んじる傾向があります。
聖徳太子の憲法十七条に
「一に曰く、
和を以て貴しとなし、
忤うること無きを宗とせよ。」
とあります。
現代語に訳すと、
「最も大切なことは和を保つことであり、
その和を乱さないようにすること」
となります。
約1400年前から「和」を重んじる精神があり、それが現代へと連綿と続いてきたのです。
このメンタリティはDNAに刻み込まれているのではないかと思える程に、私たちは他者のことを意識し、空気を読むのです。
「こういうことしたら人はどう思うかな?」
「こんなことを言ったら自分勝手だと言われるのではないか?」と他者のことを意識してしまうのです。
この価値観は良い部分もありますが、弊害もあるのです。
私たち日本人は、自分のことでさえ自分の願いにそって決めることに後ろめたさを感じたり、罪悪感を感じてしまうのです。
そうやって、自分が本当にやりたいことや望んでいることよりも、親の願いや家族のことを優先してしまうのです。
これで本当に満足できるなら何も問題ありません。
けれども、
「自分は何のために生きてきたのか」「こんなはずではなかったのに」と人生が虚しく感じられたり、後悔の念や焦燥感にかられているのであれば、自分が本当に望んだことをやってこなかったということです。
私たちが虚しさや後悔を感じるのは、本当に心から望んだことをやってこなかったというしるしです。
どんなことでも、自分の望み通りに生きていたら、後悔などするはずはないのです。
しかしながら、もしあなたが後悔や虚しさなどネガティブな感情を持ったまま生きているのなら、自分の本当の願望に生きていないということです。
「そんなこと言われても、今さらどうすればいいんだ。もう遅いよ」と思った方もおられるかもしれません。
養わないといけない配偶者やお子さんがおられる方なら、なおさらそのように考えるのも無理はありません。
しかし、今現在のあり方を変えない限り、現状は何も変わらないのです。
だれでも、後悔の念を抱えたまま生きていくのは嫌だと思います。
そうであれば、アクションを起こす必要があるのです。
「もう歳だから遅い」と思われたあなたもです。
実は、今があなたにとって一番若い時なのです。
もちろん、10代、20代の頃から自分の願望に素直に生きてきた場合と比べると理想への到達点は低くなるかもしれません。
けれども、何もアクションを起こさなければ、後悔だけが残るのです。
ですので、今こそ、自分の本当の願望に素直になるべきときなのです。
皆が良いと言っていることや他者の意見や考えに振り回されるのではなく、自分が本当に心から経験したいことを行う。
それが、満足を得られる生き方になるのです。
「あなた」という存在は、宇宙にただ一人なのです。
ですから、あなたの幸せのかたちは、あなた固有のものなのです。
自分らしく自由でいられ、心から喜びを感じることがあなたにとって幸せな状態なのです。
それでは、本書に登場する幸せに生きるための実践的訓練方法を紹介します。
自分の望みを知る方法
【方法】 感情のガイダンスシステムに素直に従う
「心地よい」と感じること → 自分が望んだり、大切にしていること
「心地悪い」と感じること → 望んでないこと、嫌なこと
ポイント 「心地よい」と感じることをできるだけ選択するようにする
詳細については、記事下の関連記事をご覧ください。
3.今の仕事に不満がある場合
「もし、あなたが仕事で満たされていない、大変だとか楽しくないと感じるなら、
それは、間違った場所にいるからではなく、あなたの視点が内なる自分と対立する思考で曇っているから」
『新訳 お金と引き寄せの法則』 252頁
です。
今の仕事に不満がある場合の対処方
【方法】
① まず、ポジティブノートを書く
② 波動が整ってから、今後どうしたいのか考える
① まず、ポジティブノートを書く
たとえ、どんな状況に置かれていても、今いる場所でポジティブな側面を見つけ出すようにする。
ネガティブな感情を抱いている状態でさらに頑張ったり、反対によい職場を求めて転職しても、今と同じような状況になる可能性が高いのです。
なぜなら、あなたが放つ波動がネガティブになっており、似たものを引き寄せるからです。
ですので、まず波動をポジティブに整えることが何よりも先決なのです。
具体的には、今いる職場でのポジティブな側面をノートに書き出し、ポジティブな感情を
味わうようにします。
② 波動が整ってから、今後どうしたいのか考える
そして自分の波動が整ったときに、自分がどうしたいのかを考えるようにすると、
状況が好転していくようになります。
ポイント 何よりも、自分の波動を整えることが先決
(楽しい気分でいる)
今の状況を変えるのに一番簡単で有効なアクションは、「気分が良くなる思考をいつも選択すること」です。詳細はこちらをご覧ください。
エスター&ジェリー・ヒックス著 本田健訳、『新訳 お金の引き寄せの法則 豊かさ、健康と幸せを引き寄せる』(電子書籍版)、SBクリエイティブ株式会社、2023年
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